漫画バビロン大富豪の教え
〜はじめに〜
最近「お金」の勉強を始めようと思って購入したこの作品。漫画verを買った経緯は初めに小説を手にしたのですが、帯にオリエンタルラジオの”中田敦彦さん”の顔で推薦と書いてあったからだ。YouTubeもよく見ているので信頼し購入した。
〜こんな人におすすめ〜
- お金持ちの考え方が気になる方
- お金について何もしらないけど興味のある方
この作品はお金に対してなんの知識も無い人でも読め、お金に対しての意識を一歩前へ踏み出させてくれるそんな書籍である。
そのため、興味はあるけど何から勉強したりすれば良いか分からない。
なんでこの世にはお金持ちと貧乏な人がいるんだろう?と疑問を持つ人。
そんな人たちはこの本を読むべきだと思う。
読むだけであれば1時間で読めてしまうのだから。
〜作品の概要〜
○著者:ジョージ・S・クレイソン
○出版社:文響社
○漫画:坂野旭
○企画・脚本:大橋弘祐
○発売日:2019年10月4日
○原作名:The Richest Man In Babylon(バビロンいちの大金持ち)
○原作発売年:1926年
○ページ数:500ページ
○読み終えた時間:2時間(メモをとりつつ)
この作品は1926年にアメリカで出版された原作「The Richest Man IN Babylon」を翻訳、脚本、漫画化したものである。100年近く読み継がれている書籍である。
大まかな概要
ある借金を抱えた父を持つ貧乏な少年が、なぜ誰もが平等に歩ける道の上である者は裕福に、ある者は奴隷のように格差がみられるのか?
という疑問から始まった。この疑問を解消する為、国一の大富豪へ話を聞きに行く。
そこでの教えや考えを行動に移していく少年という物語であった。
書籍内目次
- プロローグ
〜金に動かされる現代人〜 - 第1章 バビロン一の大金持ち
〜なぜ、同じように働いているのに、貧乏人と大金持ちがいるのか? - 第2章 学びの殿堂
〜大富豪だけが知っている「黄金に愛される七つ道具」 - 第3章 試練
〜価値があるのは、金貨が入った袋か、知恵が詰まった袋か?〜 - 第4章 帰還
〜賢者の助言によって、貯金が懸命に働き出す〜 - 第5章 ザ・ウォール
〜「守るべきもの」があるから人は何度でも立ち上がれる - 第6章 奴隷だった男
〜己の心は「奴隷」のものか、「自由民」のものか〜 - 第7章 伝承
〜はるか昔の借金返済記録が現代人を救う〜 - 第8章 王子の商隊
〜なぜ人は働くのか。それは金の為ではなかった〜 - エピローグ
〜最後の黄金法則〜
この目次も本や漫画を読まないという人でもとっつきやすい部分だ。
なぜならメインの目次タイトルにはその話の主となる登場人物や場所が記載され、その後のサブタイトルにこの章はこれについて話しているという重要な部分を要約してくれているような構成となっている。
その為、その章ではサブタイトルの内容が頭に入れば次の章に移っても大丈夫という事だ。これをすれば読み終えるのに1時間もかからないであろうと思う。
原作を読んでいない為、この目次が原作者の意向なのか、企画・脚本の方の、この本を伝えたいという思いなのか分からないが、どちらにせよ、多くの人にこの書籍の内容を知って欲しいという思いがひしひしと伝わってくる。
感想
この作品のここがすごい!
何よりも分かりやすい!!!
100年近く読み継がれているのも納得だ。
難しい言葉が一切なく、誰でも読める。この書はまだ何も知らない人へ向けての書籍なのだと思う。
最近私自身とても「お金」について知らない事が多すぎると感じていた。流れのまま、人に任せたまま人生歩き続けてきてしまった。本当にお金の「お」の字も知らない私が第一歩としてこの書籍に手を伸ばしたことは幸福だったかもしれない。
お金の書籍といってもこの書籍はうさんくさい稼ぎ方が記されている訳ではない。どちらかというと「お金持ちの考え方」それはイコール「お金に対しての考え方」という内容がが記載された書籍だ。
金融に関わる人々の中では一般的な思考なのかもしれないこの書の教え。正直な話、私が今まで考えていた思考とは全く異なるものであった。とても納得する事柄が多かった。
貧乏思考と富豪思考は根っこから違うものであった。
印象に残ったシーン
印象に残ったシーンといば私の中では、
第1章の
「なぜ、同じように働いているのに、
貧乏人とお金持ちがいるのか?」
という部分と
第2章の
『大富豪だけが知っている「黄金に愛される七つ道具」』
の一つである。
まず第1章で”あらすじ”にも記載したが主人公はこのような疑問を持った。
なぜ誰もが平等に歩ける道の上で、ある者は裕福に、ある者は奴隷として歩いているのだろう。なぜそのような格差がみられるようになったのだろう?
そんな疑問から主人公の行動は始まった。
とにかくそのような視点を持っている事に驚いた。もちろん時代の違いや国の違い、今の日本より目に見えて貧困の差が激しかったのかもしれない。それでもなぜ貧困の差があるのか?という疑問を考えた事がなかった。まず一つその問題点について考えさせられた事が印象的だった。
そして第2章の七つ道具のひとつ。
「貯えた金を働かせよ」という部分であった。
「貯金は大事」という言葉をよく聞く。しかし、なぜ貯金が大事なのかは将来の不安の為とボヤッとした答えが大半であるように思える。お金を働かせるという思考こそ、お金持ちの思考であるように思える。これを読むまで正直想像もしていなかった。
もちろん貯金というのはそれだけの物ではない。だが一つの使い道としてそのような道があるのだと納得させられたことは確かであった。
考えさせられた事
何よりも自分のマネーリテラシー(Money literacy:お金の知識を身につけ、それをうまく活用する能力)の無さではないだろうか。というよりそれ以前にマネーリテラシーを語るにはまだスタートラインにも立てていないという事を思い知った。
なぜ私たちの生活になくてはならない重要な「お金」という分野をここまで放置してしまったのかというのは悔やまれる部分であるが、今からでも遅くはないと思っている。改めてお金の勉強をしていく必要があると考えさせられた。
今後も勉強していこうと思える分野である。
最後に
「お金」のことについての勉強のひとつのきっかけとなったこの作品を紹介させて頂いた。詳しく言えばここが始まりでは無かったのだが、そちらもおいおいこのblogで紹介すると思う。
日本では「お金」に関しての義務教育がない為、金融業の人や銀行の人はとても大きな「お金」に関するアドバンテージを持っている。その他の職業の多くは勉強をする機会や勉強をしようといった意欲が湧かないためだ。
また日本は「お金の話」というのが、汚いや下品といったイメージがあるようにも思う。もしくは、何か危ないことをしているのではないかと不安視されるかのどちらかだ。これもやはり知識の無さからくるものだと思う。お金=危ないとなってしまうと一生チャンスを逃し続ける人生となる。そのような危ない、安全を判断するために勉強をするのが勉強の本質なのではないだろうか?
私はもう少し「お金」に関しての勉強を続けていこうと思っている。それは、危ない事柄から身を守るためでもあり、チャンスを逃さない為という両面性を兼ねる為である。
だからこそ興味があればこの書籍を是非読んで頂きたい。
100年近く読み継がれており、日本語に翻訳された小説や、さらには絵がついている漫画版が出版されるということは、それだけ皆に読んで欲しい書籍なのだと私は思っている。
この書籍を読むための1時間は、
あなたにとって大きな価値となる1時間になると私は思います。